
居酒屋を開業する場合にどのような開業資金がかかるのでしょうか。
1. 開業資金の目安
2. 開業資金の内訳
3. 注意点
- 開業資金の目安
居酒屋を繁華街に構える、郊外に構える等の立地条件やその規模に応じて、必要な開業資金は大きく変わります。
一般的には概ね500万円~3,000万円と考えられております。もちろんもっと設備をかけて大々的に行う場合もありますので、それはあなた次第です。
- 開業資金の内訳
居酒屋の開業資金は次のものがあげられます、
- 物件取得費
- 内装工事費
- 什器備品
- 開業関連費
- 運転資金
さて、細かく見ていきましょう。ここでは店舗面積25坪で席数が40席程度の居酒屋をロードサイドに開業する場合を想定してみます。
(1) 物件取得費
物件取得費には、不動産屋に支払う仲介手数料、1か月分の前家賃、そして半年から10か月分の保証金がかかります。
(2) 内装工事費
内装工事費の他、厨房設備工事費や冷暖房設備の購入費も入ります。
厨房機器には燗銅壺(かんどうこ)、燗つけ器、コンロ、保冷庫、ボトル棚、ネタケース、冷凍庫、冷蔵庫、コールドテーブルなどがあります。
(3) 什器備品
例えば什器備品には、各種インテリア、レジスター、赤ちょうちん、暖簾があります。
(4) 開業関連費
開業関連費としては、市場調査費、広告宣伝費(販促物製作費)、従業員・アルバイト等募集費、開業前人件費、会社設立費用などがあります。
(5) 運転資金
開業後、すぐにお客様の予約で一杯になる状況にはなりませんので、せめて3か月は損益分岐点を超えないことを想定して、お金に余力を持たせておきましょう。
こちらを表にすると次のようになります。
3. 注意点
居酒屋を郊外で静かに行うのもよいでしょう。その場合には、もっと開業費用は少なくて済みます。ロードサイド型や繁華街で大々的に行うモデルですと、相当、特色のあるコンテンツでなければ、フランチャイズ型のチェーン店には価格で競争できないものと思われます。
また、工事費や厨房機器費を浮かせるために、居抜き物件を求めることもあるでしょう。そこでは、造作譲渡契約に注意してみてください。一般的には、物件についてきた厨房機器が契約後、ポンコツであって使えない場合、売主に、このポンコツ何とかしろと損害賠償を請求できるものなのですが、店舗の居抜き物件のほとんどが、「売主の瑕疵担保責任の免責条項」というものがついていて、壊れたポンコツは買ったあなたが、あなたの財布からなんとかしなければならないものになっていることが多いです。
そうなるとせっかく安く抑えた開業費用がかえって高いものになってしまいますので、居抜き物件にする場合には注意をした方が良いでしょう。