日本公庫コラム

2017年2月9日に日本政策金融公庫総合研究所より、全国中小企業動向調査が報告されました。

一言で言うと、「借入金残高が増加した企業割合は3年連続で上昇」しました、という結論です。

一般に借入残高が増えるということは、「事業が上手くいっていないので資金繰りのために借りる」か、あるいは「事業が上向きで売り上げをよりアップさせるために、在庫の仕入が増えたり、設備を増強したりするために借りる」というケースがほとんどでしょう。

つまり、プラスの側面とマイナスの側面があるので、借入金残高が増加したことが良いことなのか、悪いことなのかはわかりません。なので、調査結果からはそれを読み取ることができませんでした。

また、借入金残高水準で、経営者が「適正」か「過大」かをどう感じているかという調査結果もあります。適正が62.1%で過大が32.5%となっていますが、適正や過大をどのように判断しているのでしょうか。入金と比較して、銀行借入返済の負担がなあ~、というのがその判断基準ではないかと思います。

過大か適正かを判断するためには、直感的にわかりやすいのは債務償還年数が何年かで判断する方法があります。これは以下の数式で計算しましょう。

有利子負債÷(営業利益+減価償却費)=〇年

これで10年以下であれば適正、それ以上であれば過大と考えてよいでしょう。

借入の資金使途について、複数回答ですが、日常的な仕入・経費支払が50.3%と最も多く、次に設備の更新・補修が21.9%、余剰手元資金の確保(18.3%)となっています。従業員が少ない(1~4人)と「赤字補てん」の割合が多く、従業員が多い(10人以上)と「納税・賞与等の季節資金」が高くなっています。

余剰手元資金の確保という名目が、実は一番銀行にとっておいしいお客様です。通帳から外に出ていきませんからね。ただ、経理事務の怠慢とも言えなくもないですけれども。

借入を行った決め手は、規模が小さくなればなるほど、「必要なタイミングだった」ということです(71.9%(1~4人)、59.8%(10人以上))。経理がいると、支払いに困らないために潤沢に借りようとします。

事業や財務状況次第で借りたいときに借りられないこともありますので、「必要なタイミング」に借りられるように、日頃から準備しておきましょう。


日本政策金融公庫の融資が通る可能性は?

創業資金
事業拡大資金
新規事業資金