日本公庫コラム

2016年12月22日に、日本政策金融公庫総合研究所で「新規開業実態調査」を発表しました。以下、要点をまとめてみます。

まず開業時の年齢は平均で42.5歳であり、30代が35.3%、40代が34.5%となっています。次に開業者に占める女性の割合が18.2%となり、調査開始以来、最も高い割合となっています。

また、開業直前の職業は、正社員(管理職)が45.1%と最も高く、次に正社員(管理職以外)が28.5%を占め、非正社員は10.8%となり、調査開始以来最も高い割合となりました。ここでいう非正社員はパート、アルバイト、派遣社員、契約社員が含まれます。正社員として会社が採用することを控えている世相を反映していると言えます。

また、政府が同一業務同一賃金をスローガンと抱えておりますが、それは正社員と非正社員の給与格差があり、見逃せない現状となっていることを示しています。その給与格差を埋めるために、非正社員が開業しようという意欲が高まったともいえるでしょう。

開業動機(以下、複数回答)は「自由に仕事がしたかった(50.6%)」「仕事の経験・知識や資格が生かしたかった(47.6%)」「収入を増やしたかった(47.4%)」の順に多くなっています。会社に所属していると思ったように仕事ができないことも多々あります。

人それぞれ仕事の仕方があり、それに合致した方法の方が結果が出ることも否定できない事実です。もちろん自分の思い込みの場合もありますが、失敗するとしても自分で納得した上で失敗すれば後悔することもないでしょう。開業後の失敗は自分で被るものです。それが他人に迷惑をかけるようなものでないならば(従業員や同僚の収入を減らすとか、業者に支払えなくなるとか)、リカバリー可能な失敗は許容されるべきです。

現在の事業に決めた理由は、「これまでも仕事の経験や技能を活かせるから」が47.2%と最も多いのですが、「新しい事業のアイデアやヒントを見つけたから」が3.2%と少ないながら存在します。但し、これは「未経験でもよい」ということを意味するわけではありません。

あくまでも今までの経験(業務)の中から、新しいアイデアやヒントを見つけたと考えるべきでしょう。日常の業務を行っている中で、もう少しこうしたらいいのにな、という反省点は見つかりやすいものです。毎日の積み重ねの中に、新しいヒントは転がっています。そうでないものは思いつき、思い込み、あなたよがりなことがほとんどで、ビジネスにはならないものです。

最後に、開業時の資金調達額は平均で1,433万円であり、自己資金が320万、金融機関からの借入は931万円となっており、自己資金3分の1は確保した方が融資が通りやすいことを示唆していると言えるでしょう。


日本政策金融公庫の融資が通る可能性は?

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