日本公庫コラム

2016年12月5日に日本公庫総研より「安全・信頼・高品質という日本製品の強みを活かすグローバル市場戦略~飲食料品産業の海外展開に見る日本製品の気配り競争力~」が発表されました。

その中で、自動車等の機械分野については海外消費者からは日本製品は極めて高い信頼を受けており、それを飲食料品等の他の分野でも強みを活かせるだろうと示唆しています。懸念材料としては、安心・安全だが高いという印象もあるとのこと。しかし今後、新興諸国(特にアジア)の所得水準や健康志向の高まりで、低価だが不安な商品よりも、安全で高品質な日本製飲食料品は、他国と比較して大きな強みとなるだろうとしています。

海外旅行をされる方も多いと思いますが、レストランで食べるものはそれなりにおいしいですけれども、スーパーやお土産で買う食べ物はどうでしょうか。正直あまりおいしいと感じたことはありません。一番大きな理由は「我々の口に合わない」ことでしょうが、次に大きな理由は間違いなく「美味しくない」のだと思います。いつもお土産にはバカの一つ覚えですが、チョコレートを買っていきます。はずれが少ないというのが理由ですが、よく見ると現地産ではないことも多いのですが、それはご愛敬。いずれにせよ隣の大国でも、自分の国の食べ物は信用ならないと、日本に買い付けに来るくらいですので、日本の食品は本当に安心、安全、高品質だと思うわけです。

実際に日本製品がどの程度高いか、というと、例えばインドネシアでは現地製品と比較して2~3倍の値段になってしまうようです。特に中国茶と比較すると日本茶は10倍になるとか。「日本製品の信頼度は高いものの、高価でも売れるかというと疑問」。これは現地を知る方の現実でしょう。それ故、日本国内で生産して輸出するとどうしても高くなるので、現地生産して輸出コストを回避したり、あるいは投資の観点から、現地の消費者を育てる意味で、普及価格製品で投入する等の対応が必要になってきます。このような状態を考えると中小企業では進出するのが困難な現実もあるでしょう。

もちろん一般消費者向けでは難しいでしょうが、それなりに育ってきている富裕層に向けたサービスを展開できれば、進出可能な収支レベルになるでしょう。その一つのカギが店舗展開における、店員の言葉遣い、商品の扱いの丁寧さ、といった、接客における「おもてなし」「気配り」の日本的な精神です。つまりハード面(製品)だけでなくソフト面(接客サービス)の提供です。日本企業独特の誠実性や正直さが、海外企業に対して強力な強みとなるのです。これは価格競争では太刀打ちできない中小企業でも勝てる戦略と言えそうです。
皆様もご検討されてはいかがでしょうか。


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