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日本政策金融公庫の創業融資を受けるために必要な書類は、①借入申込書、②創業計画書、③設備資金の申し込みの場合は見積書、④履歴事項全部証明書または登記簿謄本(法人の場合)、⑤担保設定をする際には、不動産の登記簿謄本等です。数字に関しては創業計画書だけでいいですね。そういえば、事業計画書も必要だったな。よし準備万端、いざ出陣!

あなた重要なものを忘れていませんか。それは資金繰り表です。

 

1. 創業融資における資金繰り表の役割

2. 創業計画書と資金繰り表の関係

3. おわりに

 

  1. 創業融資における資金繰り表の役割

確かに、日本政策金融公庫のホームページのどこにも資金繰り表を持って来て下さいとは書いておりません。創業計画書だけで説明したらどうなるかについては、別稿で論じた通りです。事業計画書があるということを例えると、しっかり綿密に作られた脚本と、監督が納得いくまで何度も取り直した映像と、ハワイの場面では近所の海岸でごまかさずにきちんとハワイでロケをして、雨のシーンでは雨の日を待つか、あるいは人工的に雨を降らせて撮影し、俳優にも撮影日の前に脚本を読んでくるように伝え、準備万端で作られた面白いテレビドラマが見られるといっただろ、何が悪いんだよ、何でまた作業を増やすんだよ、とおっしゃられるでしょう。

 

何故に資金繰り表が必要なのか。それは日本政策金融公庫の最大の関心事は、貸したお金が返ってくるかどうかだからで、それは資金繰り表を見ないとわからないということなのです。

 

つまり、資金繰り表がないということは、日本政策金融公庫の一番知りたい情報であり、融資の判断をする資料がないということです。

 

テレビドラマの例で行くと、水戸黄門で助さんと格さんが悪代官とその手下をぼこぼこにしてしまって、はい、また来週!

視聴者としてはあの印籠を出して、「頭が高い!控えおろう」と言って、悪代官が土下座をして謝るシーンが見たいわけです。印籠が出てこない水戸黄門なんて見たくないぞと。

それに「おかあさんといっしょ」で歌のお姉さんが出てこないようなものです。それこそ「金返せー!」でしょう。毎日放送には金払ってないけど、NHKには金を返してもらう権利があると思います。

 

  1. 事業計画書と資金繰り表の関係

日本政策金融公庫が一番知りたいのは、融資が返済してもらえるかどうか、そして返済原資が確保されているかどうかです。設備投資の返済原資は、「税引後当期純利益と減価償却費を加えたもの」です。減価償却費を加える理由は、設備投資をしたときにキャッシュアウトしますが、減価償却費を計上しても通常の費用と異なり、キャッシュアウトしていないからです。そのため、その分キャッシュが減らないと考え、税引後当期純利益に加算するのです。

事業計画書に返済計画として記載している場合があれば、不十分ながらも足りる場合があります。

しかしながら、その返済計画はおそらく簡易なものであって、厳密なものではありません。皆様も聞いたことがあると思いますが、この世には「黒字倒産」という「黒い白線」や「茶色い白馬」みたいな妙な言葉があります。黒字なのに何で倒産するのだと思うかもしれませんが、売上が上がっても必ずしも現金が入ってこない場合があります。それは売掛金というものですが、業種によっては売掛金の回収が数か月先になる会社もあります。

売掛金の回収が先になってしまっても仕入れの支払いは待ってもらえるわけではありませんし、給料の支払いやその他業者の支払いも同じこと。入金の前に出金が先になる場合が多いのです。

つまり会計上の利益と、現金の入金は別のものです。現金がなければ会社は続けられません。給料を支払わなければ、従業員はボイコット、労働基準監督署からはじゃんじゃん電話がかかってきて、そのような状況下では家賃や業者への支払いも滞っているでしょうから、電話対応に追われ、経営者も売り上げを上げるための本業がままなりません。

 

事業計画書で立てた収益予想は、通常会計ベースのもので現金ベースのものではありません。収益予想で黒字になっていても、実は会社の運営が回っているかどうか、きちんと返済してもらえるかどうかは資金繰り表を見ないとわからないのです。

 

  1. おわりに

創業融資においては、創業計画書しか要求されていませんが、事業計画書を作成してくださいというのは、別稿で論じた通りですが、それではまだまだ足りません。日本政策金融公庫が一番知りたいのは、貸した資金がきちんと返ってくるかどうか。それを知ることのできる資料は、事業計画書の収支予想や返済計画ではまだ不十分で、資金繰り表であるということです。この資金繰り表を準備していくと、数字の感覚もきちんと持たれ、計画的で立派な経営者であると、融資担当者から思っていただけますし、さらにあなたの事業に賭ける意気込み、情熱、やる気を伝えることができます。

この資金繰り表はあなたの事業の失敗を小さくし、成功の確率をより高めるツールになります。

たくさんの労力をかけて作った事業計画書及び資金繰り表を融資の際のアピールとして使って下さい。

 


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