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弁当屋(惣菜屋)は最近、デリカテッセンと呼ばれ、サンドイッチや持ち帰り用の西洋風惣菜を売る飲食店です。ドイツ語で「美味しいもの」を意味し、通常はデリと略されて呼ばれています。欧米に似た惣菜の販売やイートインスペース(店内飲食)を扱い、日本では「惣菜」とほぼ同義に使われます。喜んでくれる人がいるから、仕入れから調理、販売まで頑張れます。さて、お客様の喜ぶ顔を求めて弁当屋の開業についてのポイントを見ていきましょう。

1.ブレインストーミング

2.開業のための注意点

3.競合店分析やお店の特色づくり

4.物件

5.開業資金

6.収支計画

 

1.ブレインストーミング

皆様はどんな分野の弁当屋を目指されるのでしょうか。その店にしかない絶品料理を創作できれば最高ですよね。その一品のために行列ができる。極端な話、その一品以外は置いていない。その他の惣菜が食べたけりゃ、うちには来るな、といえる惣菜。

いろいろな人にそれぞれの味覚がありますから、中々一品料理だけで商売できるほど世の中甘くはなく、種類の豊富さで勝負せざるを得ないのが現状です。しかしながら、テーマは必要です。「美肌とヘルシー」「自然派オーガニック」「地元素材重視」「外国の味」等など。そして客を呼び込むオリジナルメニュー。

 

2.開業のための注意点

消費税が10%へ増税する中、中食は軽減税率(8%)が適用される見込みです。たかが2%ですがこれはビジネスチャンスといえるでしょう。その際に持ち帰り可能なものをイートインスペースで食べれば軽減税率が適用されますが、トレーに乗せてごみを返却すると、軽減税率が適用されず、外食と扱われる等、取り扱いに不透明なところがあり、今後の税制改正に注目しておかなければなりません。

さて、市場規模に関しまして、『惣菜(中食)市場に関する調査結果2014』(株式会社矢野経済研究所)によれば、2012年度は8兆2,278億円であり、その後も8兆数千億円程度で堅調に推移していくとのことです。中長期的には少子高齢化の影響を受けますが、単身・共働き世帯は増加し、家庭で調理する機会が全般的に減少することで、中食の利用頻度は高まるとみられています。長寿化や独り身の増加等、中食への依存傾向は強まると予想されます。ましてや、どんな人間でも食べなければ生きていけません。貧乏人と金持ちで多少は差のある食事をしているでしょうが、所得に応じてそれほど質に違いがあるわけでもありません。お金持ちでも質素な食事をされている方はいらっしゃいます。栄養補給をサプリメントで行っている方も次第に増えてはきていますが、味覚、嗅覚、視覚を用いて食事をとることが人間にとっては幸せといえるのではないでしょうか。それに旅出ちの直前に、栄養補給を病院の点滴で受けざるを得なくなった状況は、やはり幸せには見えないものです。

 

料理人はどのような形でなったほうがよいのでしょうか。専門学校やお店で修行される方がほとんどでしょう。専門学校であれば学費はかかりますが、基本的な学習や、丁寧な実技指導、加えて、同世代のネットワークを作ることが可能です。お店の修行であれば、現場でノウハウを学べたり、店舗経営に触れたり、お客様の反応を直に見る機会に恵まれます。

 

独立は大変なことばかりです。そのときに自分を奮い立たせるのが、目標です。むしろ信念に近い、強いもの。あいまいに「サラリーマン時代よりも自由な時間が取れる、とか単に稼ぎたい」というだけでは、おそらくつらいことに耐えられません。「日本人に健康な食生活を提供し、クオリティ・オブ・ライフを高め、病で苦しまない社会を構築する」くらいに社会的な使命を目標に掲げたほうが良いでしょう。

 

実際の開業時には、弁当(惣菜)を製造・販売するにあたり、食品衛生法で定められた営業許可申請書の提出が必要になります。その他、設備の大要・配置図、食品衛生責任者の資格を証明するものを同じく保健所に提出します。

税務署に対しては、個人であれば開業届出書、青色申告承認申請書、青色事業専従者給与に関する届出書(家族雇用の場合)、給与支払事務所等の開設届出書(従業員雇用の場合)、法人であれば青色申告承認申請書、棚卸資産の評価方法の届出書、減価償却資産の償却方法の届出書、給与支払事務所等の開設届出書の提出が必要です。

消防署に対しては、防火対象物使用開始届出書、防火対象物の案内図・配置図・平面図、消火器や避難器具等の配置図の提出、これは施工業者が提出するので念のため確認しましょう。

 

3.競合店分析やお店の特色づくり

弁当屋は他の業態と比較して、特色を持ちやすく差別化が図りやすい分野でしょう。もっともお客様の欲するものを提供しなければ勝負にもなりません。

これだ!という弁当が浮かばないようでしたら、まずは店のコンセプトづくりを行いましょう。それほど難しく考える必要はありません。どんな料理にしたいかが重要です。どんなものが流行るかはわかりません。流行りに応じて自分を変えて、自分のやりたくないことをやっても仕方ないと思います。そもそも100人のうちに数名支持されれば流行になります。例えば音楽はかつてミリオンセラーと言いましたが、1億2千万人のうちの100万人、つまり100人に一人。それしか相手にされなくても流行なんですね。とすればあなたが店を構えた近隣の方100人に一人、あなたの弁当がおいしいと言ってくれて、1週間に1回購入してくれる方がいれば、間違いなく商売になると思いませんか。単純計算して、10万人都市の100人に一人であれば1,000人、500円の弁当を毎週1回、50週とするとしめて2,500万円、収入としてはとりあえず十分です。

目先の流行や周囲の状況に惑わされずに長期的に継続的なお店作りを行うことが重要です。正直うまくいかないときは、自分のやり方が悪いのではないかとやり方ばかり変えてしまって、もっと悪い方向へ行っている場合もあるかもしれません。一貫していなければ、顧客もこの店は何を売っているのか迷うもの。コンセプトはあなたが迷ったときに戻る家のようなものです。

そのコンセプトの源は「本当においしい自然食を伝えたい」でよいのではないでしょうか。そして、お店の雰囲気は「常にお客様とスタッフの笑顔が絶えない。」さらには、具体的なスタイルとして「オーガニック素材を用いたヘルシー惣菜の店」。こんな感じです。そうするとターゲット顧客や店舗デザインやメニューが自然と決まってくるのではないでしょうか。

 

お客様が料理に期待するものも抑えておく必要があります。それは「味」「メニューの豊富さ」「安心・安全」「手軽さ」そして「価格」です。コンビニ弁当ですと添加物が入っていたり、健康の観点から安心できない方も多いでしょう。そして外食ですとスタッフが「ごゆっくり」とはマニュアル通りに言ってますが、次のお客が待っている中では食後ゆっくりすることもできません。持ち帰って家で、あるいは公園で自由に時間を過ごすことができます。

 

また人気店を目指すには、「手作り感、家庭の味」、逆に「家庭では出せない高級感」あるいは「この店でしかないこだわり」、さらには「この店にある独特のおしゃれ感」こういったものが重要になっているでしょう。

4.物件

弁当(惣菜)のおいしさや商品自体の魅力はさることながら、お店自体の魅力も顧客を引き付けるためには重要です。清潔感のある外観、厨房はお客にわざわざ見せるか、あるいは隠すか、店内の雰囲気、そしてレストランではないながらも、簡単に休んで食事ができる余裕のある空間(イートインスペース)も必要かもしれません。特に量り売り惣菜の場合、セルフサービスなだけに、見た目と清潔感が重要になります。トングが惣菜の上に置きっぱなしにならないように注意しましょう。

 

さて、コンセプトが決まったら、それに合った物件探しになります。出店エリアはお客のターゲットがいるかどうかです。オフィス街に出す場合には、回転率で勝負するような料理でしょうし、健康にお金をかけられる人の住む町であれば、オーガニックにこだわった料理になるでしょう。また、近い将来に新駅やマンション建設、オフィスビル建設などが予定されている場合には、人の流れが一変するので注意が必要です。

いずれにせよ、コンセプトに合致する立地か、居抜きや古い物件の場合は設備の状況、イメージ通りの空間かどうか(客席や厨房のスペース確保)、昼間、夜、休日など人の流れはどうか、そして予算、これが物件を探すときのポイントとなるでしょう。

 

お店のエリアデザインは「解放感」「機能性」「余裕のある広さ」そして「雰囲気」にこだわりましょう。

 

5.開業資金

 

開業資金には次のようなものがかかります。

  • 店舗取得費

家賃、保証金・敷金・礼金、不動産仲介手数料

  • 内外装費及び設備費

内外装工事、設備工事、厨房工事

  • 備品等

什器(ショーケース、湯せん器、椅子)、インテリア、音響設備、レジ

  • 運転資金等

 

 

こちら月次なので、年の売上・費用は12をかけることになります。夫婦二人で食べていくことを想定した1年目の収支イメージです。郊外で12坪程度の弁当屋を想定しています。

設備投資は内装工事費、厨房工事費、その他410万円を10年間で償却。期待ケースあるいはケース4の売り上げに達しないと借入は困難と思われます。

1年目での手取りが少なく感じるかもしれませんが、顧客を増やすか、あるいは店舗を増やせば、手取りが増えます。それは数年後の楽しみにとっておきましょう。

 


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