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あなたの夢を乗せ、しあわせを呼ぶ移動販売車。黄色ければもっと幸福感があふれてくるかも。最近、小さな設備投資金額でできる手軽さと、身近で本格料理が食べたいオフィスパーソンのニーズが合致し、移動販売が急増中。飲食だけではなく、物販もございますが、迷っているならまず始めてみましょう。

[目次]
1. ブレインストーミング
2. 開業にあたっての注意点
3. 競合店分析やお店の特色づくり
4. 営業車・出店場所
5. 開業資金
6. 収支計画

[内容]
1. ブレインストーミング
移動販売で最も多いのが飲食系です。カレー、丼もの、エスニック、どんな料理を提供したいか既に決まっていますか。あとは提供するお客様のタイプを想像できていますか。昼時は混んでいるし、外食だと落ち着かない。コンビニ弁当は飽きたし、そもそも本格的ではない、そこのオフィス街のランチ難民がターゲットでしょうか。
もう一つの切り口としては、高齢化の進展等による買い物弱者にスポットを当ててもよいでしょう。経済産業省が2010年度に買い物弱者対策支援事業を実施したところ、全国から公募して採択された48件のうち16件が移動販売を行う事業だったそうです。
もっとも大手スーパーやコンビニも買い物弱者への移動販売をビジネスチャンスとして、積極的に取り組んでいるところもあります。

2. 開業にあたっての注意点
移動販売を開業するにあたって、まず移動販売で営業するメリットを考えてみましょう。
(1) 低いコストとリスクで開業が可能
家賃・保証金がかからないのが最大のメリットです。
(2) 営業場所の移動が可能
人の動線を見つけて営業車を構えることができます(但し土地の所有者の許可が必要)。人が集まらなければ他へ移動することが容易です。
(3) 営業時間の自由な設定が可能
平日は会社勤めでも土日だけ出店も可能です。
(4) コミュニケーションの多さ
対面販売ですので、お客様とコミュニケーションがとりやすく、意見を取り入れやすいです。お客様と仲良くなりやすいので口コミにも効果があります。
(5) 人件費の節約
そもそも一人で開業できるので、人件費を節約できます。

移動販売とはいえ、軽自動車、ワンボックス、クラシックカー、はてまたリアカーや自転車まで多種多様です。何をどれだけ売りたいのかによっても変わります。自動車が広告宣伝そのものになりますので、お客様の目を引くために目立つことが重要でしょう。
あとは実店舗を持ち、連携させるか、移動販売だけを行うか。前者は実店舗の宣伝媒体として移動販売を行うか。
出店するうえで、全くのフリーか、団体に所属するか、あるいはフランチャイズに加盟するか。それぞれメリットとデメリットがあります。
フリーの場合は、自動車やメニュー、営業時間等が自由に決められますし、経費は比較的かかりません。しかしながら出店先の確保が困難です。許可が出なければ車を止めることもできません。
団体に所属する場合は、好立地に出船場所を確保できますが、出店料あるいは売り上げの一部を団体に支払う必要があります。一番の問題は登録希望者が多く、出店待ちや、できても週に1回だけなど出店日数の確保が困難です。
フランチャイズに加盟する場合は、ノウハウを教えてもらえるとか、そもそもブランドがあるので顧客に認知させる手間が省けます。仕入れもお任せできます。しかし加盟金等が高額、個性が打ち出しにくく、毎月ロイヤルティの支払いが必要になります。

実務的な話としまして、移動販売(飲食系)を開業する際の届出手続について記しておきましょう。
保健所に対しては、営業許可申請証、設備の大要・配置図、車以外で仕込み調理をする場合には仕込み場所の営業許可の写し、食品衛生責任者の資格を証明するもの、水質検査成績表等の提出が必要になります。ちなみに仕込み場所を自宅でというのはいけません。自宅の調理場と明確に分かれた場所が必要で、審査もかなり厳しいものとなります。
税務署に対しては、個人であれば開業届出書、青色申告承認申請書、青色事業専従者給与に関する届出書(家族雇用の場合)、給与支払事務所等の開設届出書(従業員雇用の場合)、法人であれば青色申告承認申請書、棚卸資産の評価方法の届出書、減価償却資産の償却方法の届出書、給与支払事務所等の開設届出書の提出が必要です。
もし、深夜0時から日の出までの時間帯にアルコール類を提供する場合には、深夜酒類提供飲食店営業開始届を警察署に提出する必要があります。
特に保健所による移動販売車の確認検査で不適合な箇所を指摘された場合には再改造と再検査が必要になりますから、ご注意ください。

同じ飲食系移動販売でも、社内で食品を調理する調理営業とすでに出来上がった食品を販売するだけの販売営業は、社内の調理設備基準等に違いがあります。
前者の販売営業は別の厨房で調理した料理を営業車で提供するものですが、既にパック詰めされた弁当等を販売します。
別のところで調理されても社内で温めた料理をその場でパック詰めする場合は、調理営業になります。後者は最近最も増えている形式で、その場でパック詰めされただけでも新鮮味がありますし、調理自体がお客を引き付けるパフォーマンスになります。
また、営業車1台に該当業種ごとの営業許可が必要になります。例えば「食料品等販売業」「乳類販売業」「食肉販売業」「鮮魚介類」はそれぞれ一つづつの許可が必要です。パンと牛乳の販売はそれぞれ別の許可が必要になるということです。
この調理営業では、お寿司等の生ものの販売は認められておりません。営業車内での調理加工は、小分け、盛り付け、加熱処理に限られ、軽自動車では単一品目しか扱えません。
その他、東京都の給水タンク容量規制によると、食器類を1回限りの使用とし、供給する食品が単一であれば40リットル以上、それ以上であれば80リットル以上、野菜を洗う、食器を洗う場合には200リットル以上の容量が必要になります。
以上のようにかなり細かい規制があるため、自分が提供したいものが提供できるかどうかは、開業前に事前調査が必要になります。

3. 競合店分析やお店の特色づくり
実店舗に比較して、初期投資が少なく開業できるため、出店数は増加しており、お店のコンセプトや個性的な営業車等急速に差別化が進んでおります。新規参入される方は、既存の移動販売がライバルですから、それに負けない特色づくりが必要になります。まずはネオ屋台村等、移動販売を行っているところに行ってみる自分なりに分析するのが良いでしょう。「カフェ+軽食」「しっかりご飯もの」「パン+スイーツ」「エスニック系」等、多種多様で目を見張ります。

これは移動販売だけに限りませんが、あなたのコンセプトが問われます。珍しい郷土料理、安全志向で有機野菜のみ使用等、エリアや素材にこだわるのもよいでしょう。移動販売では、オリジナリティでインパクトのある物、できたてほやほや感、女性に支持されるメニューがポイントです。調理に時間がかかりすぎお客様を待たせるもの、料理に統一性がないもの、そもそもよくあるメニューは受けません。商品構成もコンセプトから決めます。これが統一性を生むのです。

次のようにあなたのコンセプトを組み立てていきましょう。
あなたの夢は。
→日本人を健康にしたい。
なぜそう思うのか。
→自分も少しでも長生きしたいから。生きていればいいことあるし!
扱う商材は。
→健康素材
お店のコンセプトは。
→ヘルシーランチ

これで、多忙なオフィスワーカーにターゲット層が決まれば、出店場所はオフィス街、出店時間帯は昼時、あるいは夜食に、となり、さらに商品構成もメインとサブに分けて、(メイン)魚定食、肉定食、おむすび定食、カレー(サブ)野菜サラダ、スープ等自動的に決まります。

色々上げましたが、移動販売の場合は、多種多様の商品を用意するのではなくて、看板商品に特化した方が良いと思います。その方が口コミによる宣伝効果の高さも期待できます。看板商品は、なるべく多くの人に支持されるものを選びましょう。マニアックになりすぎると顧客層が偏り、売り上げの伸びが悪くなります。とはいえ、よくあるメニューはご法度。定番なカレーだとしてもあなたらしさを加えて、オリジナリティを追求してください。

4. 営業車・出店場所
営業車は人の目をひくものである必要がありますが、目立つデザイン以上に重要なのが機能性です。販売するもの、お客様との目線を合わせて販売するか、接客を車の外で行うか、によって選ぶ車や改造ポイントが異なってきます。商品が一つであれば軽自動車で十分になります。
営業車を入手したら内外装整備ですが、経費の都合で、自分で行われる方もいらっしゃるようですが、許可の関係がありますので(先ほどの給水タンクの例は、素人は調べなければわかりませんが、専門業者の方はご存知です)、専門家に依頼してしまった方が圧倒的に楽です(当然、費用と時間がかかります)。手作り感も悪くありませんが、きれいな仕上がりはやはりプロの方に分があります。

移動販売車での営業を行うには、保健所に営業許可申請を行いますが、基準については次のようなものが問われます(実際に申請する場合には、専門家にアドバイスをうけてから行ってください)。
「給水タンク(所定の容量以上のもの)」「排水タンク(給水タンクと同等の容量)」「構造(耐久性・対数性があり、固定した屋根・壁があり、ほこり等の侵入を妨げるもの、十分な明るさを有するもの)」「保管設備(衛生的に保管できるもの)」「換気設備」「設備等の固定性」「電源装置」「洗浄装置」「冷蔵設備」「お手洗い設備」「面積(取扱品目及び取扱量に応じた面積が確保されていること)」・・・・。チェックするだけでも面倒ですねえ~。

出店場所は、あなたのコンセプトからターゲット顧客のいる場所を狙うことになります。丼ものやお弁当であればオフィス街、スイーツなどは公園やショッピングモール等、利用者を想像してみましょう。
また、一般の道路で営業する場合には警察の許可、公園に出店する場合には各自治体の許可、ショッピングモールに出店する場合には当然、その店に許可を取らなければなりません。移動販売で一番面倒なのはむしろこの点かもしれません。
出店を予定している場所には、足しげく通い調査しましょう。周辺の店をチェックし、自分の店の顧客層と合うかを確認します。お客様の目に留まる場所がどこかもチェックしましょう。空いている場所ならいいやという安易な気持ちはいけません。そのスペースがお客様にとって死角(デッドスペース)になっているかもしれません。
また、定期的に出店する場合以外にも、イベント開催等不定期に出店できる場所を知っておくとよいでしょう。臨時収入が期待できます。出店場所を複数持つと、お客様から飽きられなくて済みます。毎日のように同じ場所に出店していますと認知度は高まりますが、新鮮度は落ちていきます。お客様のワクワク度を高めて置く努力も必要です。

固定客が見込めるようになったら、ホームページによる販促も行いましょう。お客様は次にあなたの移動販売がいつ来るのかを知りたいのです。また、病気になってどうしても休みたい日もあるでしょうし、別の場所にいかなければならないこともあるでしょうから、その日は別の場所です、と告知することも必要です。
いつ来るかわからなければ固定客を逃すことになります。あなたのスケジュールをホームページ上で情報公開してください。

5.開業資金
移動販売を開業するにあたって必要な資金は、ほとんどが店舗となる車両の取得費と内外装費になります。車両はお客様の目を引く広告媒体ですから、あまりボロっちいものではいけません。とはいえ、まさかクラシックカーのフェラーリをカスタマイズして移動販売に使う方もいらっしゃらないと思いますが。販促効果抜群!大いに目立ちますね。収支は合いそうにないですが。

(1) 車両取得費
車両の購入代金、車両改造費、自動車取得税等(以下の計算では購入代金に含まれるとしています)
(2) 設備工事費
内装工事費、設備工事費、冷凍庫・冷蔵庫、厨房設備、調理器具等
(3) 運転資金等
仕入、運転資金

6.収支計画

顧客単価を1,000円として、1日平均45人来店と仮定。平日はオフィス街、土日はイベント会場近くやショッピングモールにて。

設備投資は3,100,000円、10年で償却。
借入は400万円としますが、ケース4、期待ケースの売上で融資の検討余地があります。ケース4でも若干人件費を下げれば可能性が出てきます。


日本政策金融公庫の融資が通る可能性は?

創業資金
事業拡大資金
新規事業資金