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創業時に借りる制度と言えば、日本政策金融公庫の創業融資と自治体の制度融資が二大メジャーです。イチロー選手やマー君が活躍しているメジャーリーグベースボールで考えれば、アメリカンリーグとナショナルリーグでしょう。その他にビジネスローンというものがあります。これらの違いについて述べましょう。

1. ビジネスローン
2. どういうときに使うべきか
3. 活用する場合の注意点
4. おわりに

1. ビジネスローン
ビジネスローンは、事業者ローン、商工ローン、あるいはビジネスカードローンと呼ばれることもあります。銀行やカード会社、ノンバンク、消費者金融等の金融機関が、資金を必要とする会社(あるいは個人事業主)のために、「無担保、第三者の保証人なし」で融資を行うサービスです。
特徴は次の通りです。
・無担保
不動産担保ローンや債権担保ローンは担保付きですが、原則無担保です。
・第三者の保証が不要
代表者の連帯保証は必要になりますが、第三者の保証人を依頼する必要がないものです。
・総量規制は対象外
個人向けのカードローンは「収入の3分の1まで」ですが、事業性資金であるビジネスローンは総量規制の対象外となっています。
・100万円以上の借入では上限金利が15%
・借り入れがスピーディー
最短では30分で審査回答が出て、即日融資です。

中には、事業融資専門で行っているローン会社等は、事業計画を加味して検討してくれるところもあります。最大限度額や最長返済期間はローン会社によって異なり、額は300万円~1,000万円、期間は3年~35年となっています。

ビジネスローンは、先ほどの野球の例にあてはめますとメキシカンリーグやベネズエラリーグのようなものです。

2. どういうときに使うべきか
ビジネスローンがどういうときに使われているかと言いますと、開業資金、運転資金、仕入資金、つなぎ資金等です。むしろ短期的な目的で使われているといってよいでしょう。

創業時の融資はできる限り、日本政策金融公庫の創業融資か自治体の制度融資を使うべきです。何故ならば圧倒的に利息が安いからです。500万円で仮に2%の利率で創業融資を受けた場合は、初年度で10万円の利息で済みますが、ビジネスローンで例えば15%の利率で融資を受けた場合は、年間で75万円の利息を支払わなければなりません。年間で60万円以上差が出るわけで、これを売り上げに換算したら、大変な労力になります。代表取締役の年収が60万円下がるわけです。他のことにお金を使った方がマシです。

しかしながら、創業融資や制度融資もハードルは決して低いものでもありませんし、審査期間が数か月以上の長期にわたります。今、資金が入用の場合は、このビジネスローンの活用も補助的な手段として用いることは非常に有用といえます。

従って、メインの資金調達手段としてこのビジネスローンを考えることは、非常に危険であると申し上げておきます。あくまでも補助的かつ、短期的な資金繰りにのみ用いるべきです。

3. 活用する場合の注意点
ビジネスローンの借り入れをした場合には、信用情報機関に登録されます。目安としましては、たとえ多くとも半年間に申し込むのは3社程度までとして下さい。多くのビジネスローンに申し込んでいると会社自体が危ない状況であるということを知らせているようなものです。半年経過すると申込情報が信用情報機関から抹消されます。ビジネスローンを借りてから半年以内は、従って一般の金融機関からの融資もおりづらくなります。

また、ビジネスローンを借りる際に、申込書に記載が必要ですが、中には審査の確率を上げようとして嘘の申告をする人がいらっしゃいます。ですが、信用情報機関に照会すればわかってしまいますので、ばれた場合、嘘つきにお金を貸すことはありません。明らかに審査に落ちる可能性が高まります。

もしビジネスローンを借りるときは、数か月後に入金が明らかな場合にとどめておきましょう。高金利のローンを借りて、返済できなくなった場合、地獄が待っています。利息が利息を生み、借金が膨らんでいきます。どんなに売り上げを上げても元本どころか、利息の返済で消えていきます。

もちろん短期的に乗り越える手段としては、ビジネスローンが財務戦略上有効な時もありますが、ホワイトな方も、このビジネスローンをきっかけにブラックな世界へ落ちていった人も決して少なくありません

ビジネスローンは自分でコントロールできる範囲内でとどめておくということ、そして第一義的にはこの短期的な資金繰りを乗り越えるために売り上げを上げること、あるいは無駄なコストを省くなど、本業の収支改善が最重要課題です。

4. おわりに
創業時にビジネスローンを借りるのは、融資のスピードの問題等やむを得ない場合、さらに売上の入金期日が明確なときや次の資金の手当てが確実な場合にとどめておくべきでしょう。
経営者の中には、15%の利息でも100万円借りたら120万円利益出せばいいんだろ、と豪語されている立派な方もいらっしゃいます(彼は法人税のことを忘れていますが)。今を乗り越えなければ、明日もありません。それだけ自分のビジネスに自信を持ってみたいものですが、活用は最小限に短期的にとどめ、今のビジネスモデルの改善や不要なコスト削減など、収支を正常化することを優先することをお勧め致します。

中々9回裏の3点ビハインド2アウト満塁カウント3ボール2ストライクで起死回生の満塁ホームランというのはありえないものです。ビジネスローンで借金まみれになった場合は10点差をつけられて、1点づつ返していく必要があります。そもそも10点取られた投手陣ですから、1点返しても、次の相手の攻撃でまた投手が四球乱発して、タイムリーヒットを打たれ、点差が開いていくのが、関の山です。

逆転できる点差で踏ん張ること、それがビジネスローンを借りるうえで守らなければならない最低限のルールです。ここでいう収支改善とは、エラーをしないこと、火事場のファインプレーの連続、投手が四球を出さない、甘い球を投げない、キャッチャーが配球を間違えない等、やること多いですよ。そういうことを普段からきちんとやっておくことですね。無駄な点を取られない努力と言うものを。


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