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花屋はその名のごとく非常に華やかであり、毎日がきれいな花に囲まれて、落ち着く香りに包まれて、なんて幸せなのだろうという気持ちで始めてみようかという方も多いと思います。もちろん一度花屋でアルバイトや従業員として働いてみると、そんな楽しく心地よいだけの商売ではないことに気づくでしょう。華やかではない側面も話しながら、花屋経営をうまくいかせるコツをのぞいてみましょう。

1. ブレインストーミング
2. 開業のための注意点
3. 競合店分析やお店の特色づくり
4. 物件
5. 開業資金
6. 収支計画

1.ブレインストーミング
固定客がついている昔ながらの花屋は、奇抜さがない花屋が多いと感じます。もちろん固定客がついているのでそれなりの創意工夫はありますが、新参者が参入するには、あなたらしさを感じさせるコンセプトが必要になってきます。
どのような花屋を目指されるかイメージしてみましょう。もしイメージしきれていないのであれば、人気店を覗いて彼らがなぜうまくいっているのかを観察してきましょう。

2.開業のための注意点
開業する前に、必ず花屋さんで働いてみることをお勧めします。そこで大変だと思わなければ、花屋をやることができるでしょう。
花屋は花を売る仕事ではありますが、そうするためには裏方で色々な作業を行っております。お客様の要望に合わせて、自らのデザインセンスで豪華なものからカジュアルなものまでアレンジします。確かにここだけ見ると華やかです。しかしながら、花束づくりやアレンジなどは全体の1割程度に過ぎません。では残り9割はどんな仕事をしているのでしょうか。
まずは花の仕入れです。生花市場は早朝にいかないとよい花は売れてしまいます。朝六時には市場に行っていなければなりません。その他仲卸業者や地方の生産業者から直接、インターネット通販等で仕入れます。仕入れは一般には週に3~4日出向くことになります。仕入れた切り花の多くは産地から仮死状態で輸送されてきます。これに新鮮な水分を与えて、店頭に並ばせる必要があります。これを水揚げといいますが、春夏秋ならばともかく、冬でも冷たい水で行わなければなりません。手のひび割れが半端ではありません。
9時には店に戻ってきて、開店とともに店の管理や接客が始まります。特に冬に暖房なんて、花の品質管理を考えると、人間に合わせた空調管理はできません。店の中と外気の温度の違いで花の痛みが早くなってしまいます。お客様にお渡ししたときに美しければよいというわけではありません。
商品として花を店頭に並べる以外に、得意先への配達や、依頼された生け込みもあります。夜の八時まで営業していたら、それが終わってから店の掃除や事務仕事、明日の準備に追われます。従って、花が好きなだけではとても勤まる仕事ではありません。ましてや残業がいやだの、土日祝日に働くのはいやだの、朝のんびりしたい、大変な仕事はいやという理由で脱サラした人間には絶対に務まりません。花屋は朝から晩まで多忙で重労働な毎日を過ごすことになるのです。
特に個人経営の花屋に言えることですが、仕入れから販売等、数多くの人、業者と関わることになりますので、前職から人的ネットワークを大切にするようにしましょう。同規模の個人店オーナーとのネットワークは情報交換や調達等協力体制を組むことのできる貴重な存在です。当然、市場や仲卸の方々、花木生産者や農家等とのネットワークも重要です。お店に近いという理由で手軽な仲卸に頼むのではなく、自分の足で地方の生産者を訪ねてみましょう。市場からではなく、畑から直接仕入れるルートにもなります。
生産者も仲買を通してしまうと売れ筋の商品がわからない。時と場合に応じては自分たちが育てる花がトレンドに反していることもあるかもしれない。そこで花屋としては売れ筋の商品を伝えることで相互にメリットとなります。

花屋を営む際には許認可は不要ですが、税務署に対しては、個人であれば開業届出書、青色申告承認申請書、青色事業専従者給与に関する届出書(家族雇用の場合)、給与支払事務所等の開設届出書(従業員雇用の場合)、法人であれば青色申告承認申請書、棚卸資産の評価方法の届出書、減価償却資産の償却方法の届出書、給与支払事務所等の開設届出書の提出が必要です。
もし花屋にカフェを併設する場合には、食品衛生法で定められた営業許可申請書、設備の大要・配置図、食品衛生責任者の資格を証明するものを保健所に提出することになります。
なお、顧客のニーズに答えるために花・緑の関連資格としてあげられるのが、造園技能士、園芸装飾技能士、フラワー装飾技能士(厚生労働省認定)、造園施工管理技士(国土交通省認定)があります。

3.競合店分析やお店の特色づくり
お店のコンセプトを考えておけば、今後何をしてよいかが明確になっていきます。コンセプトは、なぜ花屋になろうと思ったのか。動機を思い出すことが重要です。ここで「花で癒しを与えたい」としましょうか、次にはそのお店を実現するためには、お店の中に入ったときに森林浴と同じようなアルファ波がでるような花の配置を考えて見ます。訪れるだけでリラックスできる空間です。さらには花の香りをかいでもらって、ついでに衝動買いまでしてもらえるようになったらしめたもの。まあ、通常はイベントに応じた目的買いが、顧客が花屋を訪れる最大の理由ではあると思いますが。
いずれにせよお客様が心地よさを感じるためには、お店に入り商品を選び、レジまで歩く動線がシンプルであり、移動のしやすいことが重要でしょう。

花のある暮らしの提案もプロとして行い、花を買う人々を増やしていかなければなりません。つまり、花を部屋に飾る、あるいは、人に花を贈る習慣のないお客様に対して、どうアプローチしていくかです。今まで花屋を訪れたことのない人がふらりと立ち寄るためには、花屋に入ると何か良いことが起こりそうだなという雰囲気作りを心がけます。通行人がちらりと覗きたくなるような店作りですね。一度店内に引き込んだら、明るく居心地の良い空間づくりです。来店者の心をつかむ空間ですね。それは花や植物に光が当たり、お客様が落ち着ける雰囲気を醸し出すことです。そして、センスのいいインテリアや商品の見せ方でお客様が真似をしたくなる工夫をします。それで花がなければ生きていけないな、と思わせるのです。

誰も真似のできない花屋になるためには、自分が何が得意なのかを再認識するとよいでしょう。接客が得意であれば、地域の人々が気楽に立ち寄れる空間づくり、植物の育成や土壌・肥料に関する知識を有しているとしたらガーデニング系の店、フラワーアレンジメントが得意であればアート系の店、というアプローチもあるでしょう。

4.物件
物件はコンセプトにあった立地かどうかです。例えば都市部の商店街は富裕層が多くギフト系のお店、地域の商店街は親しみやすい雰囲気のお店がよいでしょう。もちろんこれらは一般論であって、あなた自身が自分の目や耳を使って確認しなければなりません。そのときに注意するのは、近くを歩く人の年齢層、性別、ファッションから、ターゲットする顧客がいるかどうかを確認します。商業施設の品ぞろえから顧客層を類推してもよいでしょう。
物件選びには予算も重要ですから、お金の都合で断念しなければならないことも出てくるでしょう。花屋で最も重視しなければならないのはフラワーキーパーですが、逆に言えば、温度管理を行って、キーパーを用いないことで比較的小規模の物件でも開業することができます。スペース内を最大限に活用することです。安いことを理由にちょっと変わった間取りの物件を選ぶと、デットスペースができて使いにくいこともあるので注意しましょう。
お客様を喜ばせられるようであれば狭くてもデメリットとはならないと思いますので、創意工夫をしましょう。
花屋に限ったことではないですが、売上の1割を家賃と考えておくと、家賃が負担にならずに済みます(これはあくまでも一般論です)。
設備については、花屋にとって一番重要なのが温度管理ですから、特にエアコンの空調設備に注意を払いましょう。

5.開業資金

開業資金には次のようなものがかかります。
① 店舗取得費
家賃、保証金・敷金・礼金、不動産仲介手数料
② 内外装費及び設備費
内外装工事、設備工事、厨房工事
③ 備品等
什器(キーパー、エアコン(特に冷房))、自動車、家具:什器、レジ、消耗品
④ 運転資金等

6.収支計画

こちら月次なので、年の売上・費用は12をかけることになります。他人を雇ったとして、アルバイト1名。郊外で8坪程度を想定しています。
設備投資は内装工事費、厨房工事費、その他240万円を10年間で償却。期待ケースあるいはケース4の売り上げに達しないと借入は困難と思われます。ここでは自己資金100万円で借入を500万円としています。
原価の中に、ロス率も考慮してあります。一般的には20~30%と言われておりますので、これを減少できれば利益率は高まります。ロス率の削減のためにはフラワーキーパーの適切な利用や、卸を通した仕入れ量の管理、そして生け花の品質管理のための水揚げが重要となります。


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