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起業を企業へと成長させることが、起業家としての役割だと思います。しかし起業したはいいものの、数年間のうちに9割くらいの会社が継続不能になってしまいます。起業で失敗する人にはどのような特徴があるのか以下にまとめてみました。

 

  1. 単にやりたいという理由だけで起業すること

あなたがやりたいことと客の欲しいものが一致していればよいのですが、得てして一致していないものです。まず客が待っている事業を探しましょう。そのうえで自分がやりたいことと一致させていきましょう。客を探すことではなく、客のいる事業を探すことです。

客が来ない理由は、「夢を追うだけで客がいない商売を始めたこと」です。安易に「やりたいことで起業しよう」という甘い文句に誘われないようにしましょう。

 

  1. 今までの収入を断ち切って起業すること

資金的なゆとりがなく、養育する家族がいる場合には、事業の継続性がはっきりするまで、今までの収入を確保していないと精神的に追い込まれ、失敗します。現代社会で「背水の陣」等というハングリー精神は必要ありません。そんなことをしなくても儲かる人は儲かりますし、そんなことをしても儲からない人は儲からないのが世の常です。

従って、しばらくは給与を確保しつつ、ご結婚されているならば奥様に独立後の仕事のお手伝いをしてもらうか、ある程度のお客の見込みをたてつつ、半年くらいの生活費や事業費の余力を貯蓄してから始めるべきです。もっとも追い込まれないと火事場のクソ力が出ない人もいますが、それは実際、稀なケースです。余裕がないと焦って良い結果を出せなくなることの方が多いです。

 

  1. 自分だけの懐を潤そうとすること

自分が喜ぶのではなく、客を喜ばせることが重要です。起業は自分が儲けるために始めるのは当然ですが、「自分だけが儲かればよい」と考える人もまた少なくありません。儲かっているときは尚更です。逆に、お金に余裕がないとき、どうしても自分の生活費に売り上げを充当することが先になり、関係者への分配を行わなくなります。その時点であなたの事業は終わりです。事業は自分の才能だけで儲かっているのではなく、自分に関わる人全てが儲かっていなければ、起業を企業へ成長させていくことはできません。起業とは関係者の心地よいコミュニティを構築する営みです。心地よくないコミュニティには寄っても来ませんし、みんな離れていってしまいます。

 

よくある近衛商人の「三方良し」の考え方ですが、

  • まず客を喜ばせること
  • 多くの客が喜べば、社会が喜ぶことになる
  • 社会が喜べば客が増え、その結果として自分が喜ぶことができる

というもので、客、社会、自分の三方良しです。自分が喜ぶのは、客や社会を喜ばせた結果でなければなりません。

 

  1. 時流を無視して起業すること

政治的な変化や経済的な変化は常に生じています。時流に乗った業種は稼げる業種となります。

業界によって、下りエスカレーターと上りエスカレーターがあります。どうやっても下りエスカレーターの業界に参入してしまうと、画期的な打開策でもない限りは価格競争に陥ってしまって、維持するだけでも多くの労力がかかってしまいます。ましてや下りエスカレーターを登りきろうとすれば、相当体力を消費するでしょう。時流に乗るということは、上りエスカレーターに乗るということです。少しの労力で人より先に高みにたどり着くことができます。上昇トレンドを読む、ということが大切です。

 

  1. 常識の殻を破れないこと

ビジネスチャンスは「誰か」が「困っていること」「不便だと思っていること」にあります。「困っていること」や「不便だと思っていること」を抱えている「誰か」に、解決策を提供すれば、「誰か」は商品やサービスに対価を支払います。

レオ・マックギブナという方の言葉をセオドア・レビットという経営学者が取り上げた有名な話があります。

それは、ドリルを購入しに来るお客様が欲しているものは、「ドリルではなく穴」であると。常識的に考えれば、ドリルを購入しに来る人は「ドリル」を買いたいのだと思ってしまいます。しかし常識の殻を破り、ドリルを購入しに来る人は「穴」であると考えれば、売るモノはドリルでなくてもよいのだということになり、ドリル以外で穴を作る、あるいは穴自体を売る方法を考え出すことができるかもしれません。

 

我々は「目的」と「手段」を混同してしまうというミスを犯しがちです。ドリルと穴の例で行くと「目的」が「穴」であって、「手段」が「ドリル」ということです。

 

あと、何かにつけて、口癖のように「無理」という人がいます。それは常識的な判断しかできないからです。その常識の殻を破るところにこそ、起業の醍醐味があります。身の回りに「無理」という口癖の人を探してみましょう。その「無理」を解決するところにあなたの儲けが転がっているかもしれませんから。

 

  1. 失敗を恐れること

起業で失敗する人は、失敗を恐れないから失敗するんじゃないのと思うかもしれません。禅問答にも聞こえます。新しいことをやるのだから失敗はつきものです。失敗からいかに学ぶかが成功するために重要なことです。周到に準備を始めても成功できるのは数パーセントでしかありません。まずやってみること。そして失敗したら、なぜ失敗したかを考えて、次に活かすこと、その失敗が多ければ多いほど、成功の確率も上がります。ただ注意すべきことは、失敗は経済的な損失を生じますから、立ち直れないくらいの失敗はしないこと。そのために立ち止まって考える時間は必要です。起業は不安だらけです。行動のみが不安を解消する唯一の特効薬です。まずは行動あるのみ、そして反省あるのみ、その積み重ねだけが成功への近道です。成功へ一直線に進むことが最短距離ではありません。起業とはまさに「急がば回れ」なのです。

 


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