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1. ブレインストーミング
2. 開業のための注意点
3. 物件と開業準備
4. 開業資金
5. 収支計画

1.ブレインストーミング
自分の焼いたパンを食べて喜ぶお客様の顔が見たい。それがおそらくパン屋を志す方が抱く純粋な想いでしょう。単に美味しいものを食べていただきたいというだけではなく、お客様を幸せにする仕事。それがパン屋なのです。
軽い気持ちで始めようと思った方でも、これを聞いてもっと強く始めようという気になったと思います。どのようなパン屋をやってみたいと思いますか。想像してみましょう。もし具体的にイメージできない方がいらっしゃれば、こんなパン屋はいいな、と既にある店をイメージして、それを自分色にどう染めていくかを考えてみると良いでしょう。自分の好きな店に勤めて修行するのも一案です。
パン屋で一番重要なことは、どんなパンを焼くかと一つ一つの作品を思い浮かべるのではなく、お店のコンセプトです。別の言い方をすると、木(個々の作品)よりもまず森(店のコンセプト)を決めましょう。例えば、天然酵母系、オーガニック系、国産素材こだわり系、カジュアル系、喫茶併設系、ブランド系など色々あります。最近はお店を構えなくても、ネット販売や移動車販売等もあります。
個別の店の話だけではなく、業界全体的な話もしておきましょうか。
原材料の高騰、少子化の影響もあり、業界全体的には市場は縮小傾向にあります。大量生産の販売は減少しておりますが、季節限定商品や地元食材を用いた商品、天然酵母や自家製粉等のこだわりで差別化を図り、安いパンではなく、付加価値の高い、おいしいパンが望まれるようになってきています。それゆえ、特色のある店は勝ち残っていくだけの環境にあると言えるでしょう。

2.開業のための注意点
ここでは開業時の注意点だけでなく、開業前の注意点についてもお話ししたいと思います。
パン屋にはどこかほのぼのとした雰囲気がありますよね。建物も不思議な国のアリスかオズの魔法使いに出てくるような、メルヘンのイメージもあるかもしれません。そんなどことなく楽しそうなイメージにつられて、安易に開業しようと思ったアナタ。絶対に一度修行すべきです。その大変さがよくわかります。
パン屋には、パン生地製造から焼き上げまでを全て時点で行う方式、これをオールスクラッチ方式といい、冷蔵・冷凍パン生地の供給を受けて、店では焼きあげるだけの方式、これをベイクオフ方式といいます。その他工場で焼いたパンを店頭で販売するだけの店もありますが、今回、これは論外としておきましょう。おそらく皆様がイメージされるのは、オールスクラッチ方式でしょう。
この場合、開店時間を朝とする場合、発酵工程があるので午前2時か3時には起きて、作業を開始しなければなりません。思った以上に早起きなのです。
また、小麦粉などの袋は30キロもあり、男性でも重いと思いますが、女性ならばさらに重く感じるでしょう。思った以上に重労働なのです。
さらに、生地作りはとても神経を使います。発酵工程はデリケートであり、材料も1グラム単位での正確さが重要です。思った以上に仕事がこまかいのです。
ここまで聞いてみて安易な気持ちで脱サラして始めようと思った方は、やーめたとお考えになったのではないかと思います。そうです、やめてしまいましょう。サラリーマンを続けましょう! ここまで聞いても、そんなことがなんだ、何が何でもパン屋をやりたいのだ、そう思った方のみが続きをご覧ください。
情熱は誰にも負けない、色々なパンのアイデアもある、ちょっと待ってください。これらの事業はお客様の裾野がとても広く、多様な好みに応えることが重要になってきます。そして飽きられないための商品の入れ替えも必須になります。客足の途絶えない人気店は、常に新メニュー開発の努力を行っています。季節ごとに主力商品以外8割を入れ替えてしまうお店もあります。自分が食べたいパンを店頭に置いておけば売れるというものではありません。お客様に喜んでもらえる味、お店の雰囲気が重要です。幸せを提供する事業の、幸せの形は喜びだったり、サプライズだったりします。お客様のリクエストを取り入れた商品、あるいはそれを先回りして「こんなパンがあるなんて」と驚かせる商品。
また、食品ですから、おいしさだけでなく、安全や健康という視点も必要になってきます。
もう一度お店のコンセプトに戻りましょう。このコンセプトが明確になれば、創作するパンも明確になるものです。コンセプトの出だしは、あなたがこんな店にしたい、というあなたの夢の具現化です。そしてなぜその夢を抱いたのか、その理由を明確にすること。この理由が不明確ですとコンセプトが時間とともにずれていきます。理由=コンセプトアンカーですね。コンセプトがずれるとお客様も安定しませんよ。

コンセプト :不思議の国のアリスをモチーフにしたお店作り
理由 :子供の頃不思議の国のアリスに憧れて
ケーキの種類:アリス アリスの髪色のクロワッサン
ハンプティダンプティ 卵型タルト
白兎 時計型のチョコ板を乗せた白クリームコルネ
お客様 :メルヘン好きな女性あるいは女の子

どうですか、こう考えただけでもパンの種類はキャラクターの数だけ浮かんできますね。

このコンセプトが浮かぶと、この顧客層のいる場所は、中流層が多く居住する住宅地に接するエリア、素材はオーガニック系、店のレイアウトはアリスがウサギを追いかけて迷い込んだ不思議の国をイメージなど、想像力が無限に膨らんでいきます。イースト菌のように。

3.物件と開業準備
人通りの多いところに店を構えたら、家賃、敷金、保証金等、初期費用がバカになりません。むしろどんな店にしたいのか、いわゆるコンセプトを表現できる場所にする必要があります。例えばオフィス街にパン屋を構えた場合、食パンよりも惣菜系のパンを買う人が多かったりします。店のコンセプトをきちんと伝えておけば、ファンは多少不便な場所でもやってきてくれるものです。場所にお金をかけるよりは、アイデアに時間をかけましょう。そして物件を選ぶときには、店の開店時間にくまなく歩き、どのような人が何人くらい通るかを観察しましょう。
広さも広ければ家賃が高いのが当たり前です。必要な設備が設置できるか、在庫や仕入れの空間を確保できるか、そしてお客様が快適さを感じるかで考える必要があります。
居抜き物件にも注意が必要です。既存の設備が使えなければ、その撤去費用も無意味にかかってきます。
内装工事は売り上げや生産能力に直結しますので、業者には具体的に伝える必要があります。例えば、工房は必要設備や、働くスタッフ数、彼らが快適に働けるかどうかが重要です。店はお客様が快適にお買い物ができるか。狭い場合には外でお客様を待たせてしまうと夏や冬はお客様を逃してしまうことにもなりますし、外で待つお客様に周辺住民が不快に感じることもあります。お客様が十分に店に入れるスペースを確保しなければなりません。
開業時に必要な手続きや書類としましては、パン屋の開業は特に資格は入りませんが、中には、製菓衛生師、調理士免許を取られる方もいらっしゃるようです。保健所には、工事開始前に営業許可を申請しましょう。税務署へは開業届等が必要です。消防署へは通常施工業者が提出しますが、防火対象物使用開始届出書などが必要です。念のために提出してもらえるかどうか業者に確認しておいたほうが良いでしょう。

4.開業資金
開業資金には次のようなものがかかります。
① 店舗取得費
家賃、保証金・敷金・礼金、不動産仲介手数料
② 内外装費及び設備費
内外装工事、設備工事、厨房工事
③ 備品等
陳列棚、レジ、調理器具(オーブン、冷凍庫、冷蔵庫、ホイロ、ミキサー、フライヤー、リバースシーター、冷蔵ショーケース等)、什器

5.収支計画

こちら月次なので、年の売上・費用は12をかけることになります。夫婦二人で食べていく。1年目の収支イメージです。郊外で12坪程度のパン屋を想定。
設備投資は内装工事費、厨房工事費、その他1,800万円を10年間で償却。期待ケースの売り上げに達しないと借入は困難と思われます。ケース1~3は自分の実入りを減らしました。こちらはやむを得ないですね。


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