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創業融資で希望額が借りられない方がほとんどです。でも、できる限り多く借りたいと思うのもまた人情。さて、あなたはどうすれば希望額を借りられるでしょうか。

1. 創業融資の希望額の決め方
2. 希望額を借りる11のポイント
3. おわりに

1. 創業融資の希望額の決め方
創業融資の限度額は3,000万円(うち運転資金1,500万円)となっていますので、それでは3,000万円借りられるのだろうと希望額を3,000万円にして申請する方がいらっしゃいます。色々な条件が揃えば可能だと思いますが、創業融資に経験のある方はご存知でしょうが、そんなに希望通りになることは稀です。経験のない方は日本政策金融公庫の「新創業融資制度」において、融資限度額が3,000万円となっているから申請して何が悪いと思っておられるでしょう。経験がないのですから無理もないことです。
3,000万円借りられるのだから、逆算して収支を考えていくというやり方(トップダウン方式)もないわけではありませんが、大抵無理が出てきます。何故ならば、あなたにそれを捌く能力がないとみられてしまうからです。
創業融資ではむしろ積上方式(ボトムアップ方式)の方が好感を持たれやすいでしょう。
第一に収益をどう確保するか。
あなたの事業はどのような業態なのか、どこでその事業を行うのか、その商圏にはどのくらいの顧客がいるのか、その顧客にどのような方法でアプローチしていくのか。
第二に利益をどう確保するか。
その顧客に何をどのくらいの単価で売るのか、それは月にどれくらい売れるのか、それを販売するためにはどういった費用がどのくらいかかるのか(仕入原価、広告宣伝費、人件費等)。
そしてこの業態を行うためには初期にどのような資金が必要か。
第三に開業費用にどのようなものが、いくらかかるかを明確にします。
その内訳は店舗等の工事代金、店舗の敷金、そして数か月分の運転資金等で、売上がこれだけ上がり、利益を確保するためには、初期費用としていくら必要であり、返済原資はきちんと確保できていることを数字で示します。
これらをボトムアップ方式で考えましょう。そしてこの売上ですが、どれだけの確度を持たせられるかがポイントです。また店舗等の工事代金や敷金等は見積書、(仮)契約書で日本政策金融公庫に示すことができるでしょう。あとはあなたが自己資金や親族・友人からの借入等で集め、不足する分が日本政策金融公庫にお願いする創業融資の希望額となります。

2. 希望額を借りる11のポイント
そんなことができるくらいならば、最初からそうしているわ!とツッコミどころ満載かもしれませんが、創業融資には王道しかありません。日本政策金融公庫の融資担当者は非常に優れた方ばかりなのでごまかしやトリックは一切通用しません。

希望額を借りるための王道とは次の通りです。
(1) 事業における実績を十分に積んでおくこと
6年以上、長ければ長いほど信頼されるでしょう。
(2) 売上の確度の高い根拠を示すこと
B2Bであれば、契約書を持っていくとベストです。商圏の調査等事前準備をしっかりと行いましょう。
(3) あなたの業態に適切な設備投資・運転資金の費用を提示すること
金融機関は業態ごとに必要な開業資金のデータを保有していますので、同業種の必要資金と比較してかけ離れた数値を提示すると、よくわかってないな、調査不足だなと思われます。
(4) 全く新しいことを考えないこと
一般人に想像がつく事業にいかにあなたらしさを加えるかを考えましょう。
大抵あなたが考える新しいことは誰かがやっているか、むしろ儲からないから誰もやらないことのどちらかである可能性が99.99%です。それに全く新しい事業は過去のデータがないので、融資はおりにくいです。
(5) 自己資金を貯めこむこと
自己資金が多ければ多いにこしたことはありません。事業計画がしっかりしており、あなたに実績があり、本当に必要な資金であるとなれば、例えばあなたが自己資金3,000万円あれば、残り3,000万円を融資してもらうことも十分に可能です。また、事業を始めるにあたって自己資金を貯められる方は計画性のあるとプラスの評価になります。
(6) 資本金が大きいこと
自己資本比率が高い方が借入しやすいので、自己資金は当然のこと、親族からの借入もできれば出資にしてもらった方が望ましいことになります。
(7) 返済能力のある人を保証人にすること
(8) 担保を提供すること
金融公庫もお金を返済できるかどうかが一番のポイントと考えます。極端な話、事業が上手くいかなくても返済能力があれば借りられる可能性が高まります。また、担保を提供することで事業に対する本気度とみてもらえます。
(9) 経営者自らが計数感覚に優れていること
事業計画について、きちんと売上や利益の立て方、そして資金繰りを自らの口で語れるかどうかです。大雑把な人にはお金を貸しても大丈夫なんだろうか、と思われてしまいます。あと数字は苦手なので税理士に任せているという他人任せな態度も良くありません。
(10) 経営者としてふさわしいこと
社会人として最低のマナーを持っているだけではなくて、経営者としてこの事業を運営するにふさわしいか、どんな困難にも立ち向かって、きちんとお金を返してくれる人かといった人柄も重要です。
(11) 説明のつく程度に多少大目に申請しましょう
あなたの希望額が1,000万円だったとしたら、1,200万円くらいと多少多めに申請しましょう(2割増しがいいのではなく、あくまでも目安です)。と言いましても、返済原資が確保でき、数字の根拠がしっかりしていることが条件になります。

3. おわりに
創業融資の希望額を借りる方法は王道で行くべきです。融資の際に一番言ってはならないのは「借りるだけ借りたい」と融資担当者に言ってしまうことです。計数感覚のない経営者と思われてマイナスになります。
希望額を借りるためには秘策はありません。とにかくできることを何でもやる、できる限り準備するという姿勢が必要です。その気持ちは事業を行う上でもプラスに働くでしょう。


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